最近はてなブログに、いわゆる読書をテーマにしたブログが多いように感じるのだけれど、なんで今更書評ブログなんだろうと思わざるを得ない。
というのも、書評ブログは競合がものすごくが多い血で血を洗うレッドオーシャンで、2010年時点でも既にこれだけの書評ブログがあるのだ。
(ブロガーマトリックス 2010 - 水野俊哉の日記より引用)
これだけ書評ブログが乱立している中、今から読書をテーマにしたブログを始めて頭一つ抜けるのは至難の業である。
単なる備忘録、読書記録として書いているのであれば、この話はここで終わるのだが、誰かから読んでもらうことを前提としてブログを書いているとするならば、やはり筋が悪いとしか思えない。
何千、何万冊という本を読み、既に何年もブログを書き続け、数千の記事をストックしてきた小飼弾や松岡正剛、橋本大也のブログを差し置いて、あなたの書評ブログをあえて読んでもらえるようなところが一つでもあるだろうか。差別化できている点が一つでもあるだろうか。
勝てる部分が一つでもあるだろうか?
なにより、センスが悪いのはビジネス書や自己啓発・ハウツー本ばかりを紹介している点である。こうした本の紹介が有効なのは、何か実績を残したことがある著名人などであり、なんの背景も実績も持たない人間がハウツー本の中身を引用して羅列したところで何の説得力もない。
それを読んだお前は何者で結局実生活でどうなったの?って話。エンジニアでもないのに、技術書を紹介しているような滑稽さがそこにはある。
それでも、ビジネス書やハウツー本の紹介で勝負したいなら、もっと等身大の自分を出すべきで、自分がどのような立場に置かれた人間で、その本のどの部分を実生活でどう活かしたのか、そしてどのような結果となったのかを書けば、輝かしい実績が無かったとしても、読者から共感が得られるブログになるのではないかと思う。
今から読書ブログをやるとしたら、やはりフィクションをテーマにするのがいいと思う。
というのも、ほとんどの書評ブロガーはノンフィクションやビジネス書ばかりを紹介する傾向にあるからだ。
なぜノンフィクションばかりに偏るかというと、それだけフィクションの書評を書くのは難しく、技術や能力がいるからである。
読書感想文の宿題に頭を悩ませる学生が多いのはそういうこと。
しかし誰もやらないからこそ、そこには競争のない未開拓市場、すなわちブルーオーシャンが広がっているのだ。

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