「クソログ君どうした?さっきから全然食ってなくね?食べれば?」
「あ、あ・・・すみません。あ、じゃあ・・・いっこ、いた・・・いただきます!
あ・・・、えーと、じゃあ、これで・・・。
・・・え?・・・あっ・・・何スかね?はは・・・。あっ、おいしいっすね。」
「あはははは!挙動不審すぎだろ?!はは・・もっとリラックスしなよ」
「あ、はは・・すみません。」
「クソログ君ってカラオケで何歌ったりするの?」
「あっ・・いや・・カラオケとかあんまりいかないです・・」
「あ・・・あーそう・・・クソログ君って彼女とかいるの?」
「・・いや・・いない・・です。」
「じゃーさー、今までは?何人付き合ったことあんの?」
「いえ・・付き合ったこととか・・・無いです」
「お!じゃあ童貞?!」「ぶはははッ!ストレートすぎんだろ!」
「いや・・・ははは・・・」
「ねぇねぇ、じゃあー好きな人とかいるの?」
「いや、あの・・・すいません・・・僕・・・そういうのは・・・よくわかんなくて・・・」
「えー?そういうのって何だよ?!」「えー?気になる子もいないのー?」
「・・・いや・・・」
「よし!じゃあー中学生のとき好きだった子の名前発表しよーか!」「お~~~!いいね!」
「・・・え・・・?」
「いただろ!?好きな子くらい。なっ!?」
「いや・・・ちょっと待ってください・・・」
「いくぞぉ~~3・2・1・・ドン!!」
「いや・・僕は・・」
「おい~~~~!サッと言えよ、こーいうのはサラッと言った方がいいんだよ!」「はいっせーーーーーのォ!!」
「・・・・・・・・言いたくないです・・・」
「・・・・・・えーー・・・・・」
店を出ると、外はまだ昼の熱気が残っていた。週末の街はいつも以上に賑やかだった。空を仰いだ。星は見えない。月もない。
いったいどうやって、この世界で生きていくことができるのだろう。
なぜか、とめどなく涙が流れた。