私の関心は今も昔も、なんのために生きるのか、なんのために死ぬか、ということだけである。
それ以外の全ては取るに足らない瑣末なことにしか思えない。
なぜ生きるのか。なぜ生きないといけないのか。
そんなことも分からずに、なぜ周囲の人間が生きていけるのか、不思議でたまらなかった。
なぜ生きるのか。なんのために生きているのか。なぜ今すぐ死んではならないのか。
そんなことも分からずなぜのうのうと生きていけるのか。
ほとんどの人間は幸福になるために生きているという。
では、人生とは幸福にならないといけないものなのだろうか。
多くの人間が不幸な人生を無意味で無価値だと思うのと同様に、私には幸福な人生もまた無意味で無価値なものに思えて仕方がない。
そもそも、幸福とはなんだろうか。
分からない。
私には何も分からない。
どれだけ富を積み上げようと、どれだけ多くの人間に好かれようと、所詮人は、何も分からず生まれ落ち、何も分からず死んでいく。たった一人で。